ロレックス GMTマスター 1675 ミラーダイアル [トロピカル] 1964/1965年 115番 ROLEX GMT MASTER Ref.1675 SS GILT BLACK DIAL Ca.1964/1965 Ser.115 TRITIUM TROPICAL/VERMILION

1955年に誕生したGMTマスターはロレックスで唯一の航空時計で、GMTマスター1は赤青のペプシ、GMTマスター2は赤黒のコカコーラに人気があります。Ref.1675はセカンドモデルでリューズガードが新たに備わりました。1960年から1980年頃までの20年に渡って製造されたロングセラーモデルで、製造期間が長いため年代ごとに文字盤、針、ブレスレットの仕様が異なります。

こちらはミラーダイアルがブラウンに変色したトロピカルダイヤルで、赤みが強く、辰砂/バーミリオンに近い色になっています。辰砂とは顔料に使われる硫化鉱物で、別名「賢者の石」と呼ばれています。錬金術の「賢者の石」とは赤くなれば完成と言われ、硫化鉱物である銅・亜鉛・クロムを使っている文字盤の最終変化にふさわしい色です。また、ベゼルもブロンズとグレーに変化して何とも言えない枯れ感が最高です。

ブレスレットはジュビリーブレスレット中でも価値の高いUSブレスで、無垢のスチールで造られているため厚みがありスポーツモデルに良く合います。他のブレスレットより硬い素材を使用しているため状態が良いのが特徴です。

搭載ムーブメントのCal.1560はCal.1530のクロノメーター仕様となっており、ロレックス独自のマイクロステラスクリューによるフリースプラング方式を初めて採用したムーブメントです。ミラーダイアルは経年劣化の質感により、ブラック、ブラウン、トロピカル、マーブル、スターダストと呼び方が変わりますが、個人的に赤色はバーミリオンか「賢者の石」をイメージできます。ロレックス公認店でオーバーホール済みの同じものが2つと無い、状態の良いお勧めの固体です。