ブレゲ タイプXX アエロナバル プロトタイプ Ref.3800PT Cal.582/1377 1994年 50個限定 BREGUET TYPE 20 AERONAVALE PROTOTYPE Ref.3800PT Pt Ca.1994 50 PIECES LIMITED

フランス海軍航空隊が名前の由来であるアエロナバルは、タイプXXの自動巻き搭載モデルとして1995年に誕生しました。オリジナルのタイプXXは、フランス海軍の航空部隊向けのクロノグラフ腕時計として製造され、フランス国防省から製造依頼を受けたブレゲは、1955年にステンレススチール製で軍の使用に耐える頑丈なクロノグラフを開発しました。ねじ込み式のリューズや両方向回転ベゼルを装備している点も軍用らしい魅力の一つです。こちらの第3世代のタイプXXの特徴は、ショーメ時代にブレゲのデザインを定義したダニエル・ロートのコードを引継ぎながら、フランソワ・ポール・ジュルヌがフライバックと呼ばれる機能を追加したクロノグラフであることです。クロノグラフが作動している状態でリセットボタンを押すと再スタートができる機能で、通常のクロノグラフより複雑で高級です。タイプXXにはいくつか種類がありノンデイトのアエロナバル、日付つきのトランスアトランティック、アラーム付きのトランスアトランティック アジェンダがあります。

こちらは1995年の発表前の1994年にバーゼルフェアで販売された50個限定のプラチナモデルです。受けに「LWO Cal.1377」と刻印されていることからプロトタイプを販売したのだろうと思います。レマニアのCal.1377(33石)のデイトを省きフライバック機構を加えブレゲのCal.582(26石)にしたのがフランソワ・ポール・ジュルヌでした。当時の購入者曰く1994年の100個限定のプラチナモデルとは別ロットだそうです。こちらの固体の特徴はCal.1377とベゼルのデザインです。第1世代にあるベゼルようにルミナスポイントは黒く文字の彫りが太くなっています。第3世代の初期の特徴と裏蓋の「20ATU」刻印、「Breguet」横棒無しの「t」、逆回転防止ベゼル、バックルの構造が一致します。プラチナ製のバックルは重さと強度を考えると頼りなく、付属のスチール製のバックルと交換してお使いください。

多くの時計愛好家に人気だったタイプXXですが、2018年に生産中止となりました。2023年に発表された新作のタイプXXはオリジナルの武骨なリアルミリタリーウォッチに回顧したことを考えると、このRef.3800がスーツでも合う「ミリタリーエレガンス」だと思います。生産個数が圧倒的に少なく歴史的な価値があり貴重な時計と言えます。手に取った瞬間の重量感は感動的です。

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